生徒編
【1】『強制入部』の問題
~ある生徒の告白~
『部活で人格を否定され罵声を浴びせられ,地獄のような日々だった。退部もできない。強制入部に人生を壊された。』
下グラフによると,岩手県の99%を筆頭に,部活への加入を迫られる生徒がいます。
鹿児島県では6.3%と『強制入部』の学校は少ないです。しかし,たとえ1校でも『強制入部』の学校があるとすれば,それ自体が問題です。
中澤篤史・西島央・矢野博之・熊谷信司,2008,「中学校部活動の指導・運営の現状と次期指導要領に向けた課題に関する教育社会学的研究」『東京大学大学院教育学研究科紀要』48: 317-337.より作成
【規則】『本校の生徒は,必ず部活動に所属するものとする』※クリックで開閉
このような学校の規則について,あなたはどのように感じるでしょうか?
部活は,スポーツや芸術活動を通して様々なことを学ぶことができる場です。
部活で大きな成長をとげる生徒もいます。
その一方で,『部活に入ることを希望しない生徒』もいます。
部活を強制されることによって不登校になったり,深刻な心的・身体的な障害を負ってしまったりする子たちもいます。
学校が生徒に入部を義務づけることは,はたして本当に教育的なことなのでしょうか?
残念なことに,岩手県の99%を筆頭に,生徒への入部を義務づけている学校が少なくありません。
しかし,そもそも,入部の義務づけは文科省の方針に反するものです。
部活問題対策プロジェクトでは,3月下旬に『生徒の強制入部のシステム』の撤廃を求める署名をchange.orgにて開始する予定です。
部活に入部することと同じく,部活に入部しないということも,『生徒の権利』だと言えるのではないでしょうか。
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【今後の連載予定】
・長時間練習によって生じる故障のリスク。
・いじめやケガのリスク。
・暴言,体罰,理不尽な仕打ち。ブラック部活による被害。
・「受験勉強を始められません。」
3年生の秋まで引退させない地域の実態!
・1年生はボール拾い。試合では応援のみ。
よく考えればおかしな風習?
・生徒への練習の強要。
「旅行!?この大事な時期に部活を休むのか!?」