宛先: 文部科学大臣

生徒に部活に入部する・入部しないの自由を!
入部の強制に断固反対!

部活問題 対策プロジェクト(生徒)

生徒の強制入部.png

学校から「強制的」に部活に入部させられ,苦しんでいる子どもたちがいます。

学校の「強制入部」のシステムに断固反対します。

仕方なく入部したのに,顧問からは「やる気がない」と罵られ,
他の部員から「ヘタクソ」と馬鹿にされ,退部も転部もできない。
酷い場合には部活を苦にして不登校になる子どもたちもいます。

日本全国の学校で,生徒が「部活に入部する・入部しない」を自由に選べるようにすることを求めます。
部活を通して素晴らしい成長をする子がいる一方で,そうではない子もいるのです。

どうか,署名へのご賛同をお願いします。
あなたのご協力が日本全国の苦しむ子どもたちを救います。

イラストにも表されているように,部活への入部の強制は,生徒の学校生活をおびやかす重大な問題です。「強制入部」について,以下のように語る生徒がいます。

「部活で人格を否定され罵声を浴びせられ,地獄のような日々だった。
退部もできない。転部もできない。強制入部に人生を壊された。」

このように,部活によって苦しむ生徒たちがいるにも関わらず,
岩手県の中学校の99%を筆頭に,日本全国で多くの学校が生徒に部活への入部を義務づけています。また,暗黙のルールとして入部が「事実上義務づけ」となっている学校も少なくありません。

そもそも部活は「生徒の自主的,自発的な参加によるもの」と学習指導要領によって定められています。それにもかかわらず,全国で多くの学校が,生徒に部活への入部を義務づけているのです。

確かに,生徒に入部を義務づけることで,学校は生徒指導の面で生徒を管理しやすくなるのかもしれません。しかし,それは学校側の極めて勝手な都合ではないでしょうか。

部活に入らずに,ピアノやフィギュアスケートなど学校外の活動に打ち込みたい子たちや,自宅で勉強したりゆっくり過ごしたりしたい子たちもいます。
しかし,強制入部によるおよそ2年半の不当な拘束により,心身に深刻なダメージを負ったり,不登校になったりする被害を受けている子どもたちもいるのです。

生徒への入部の義務づけは,学習指導要領に定められた部活の趣旨に反しているばかりか,子どもの権利と自由を奪う行為に他なりません。

以上のことから,学校が生徒に部活への入部を義務づけることに断固反対します。

「部活に入部する・入部しないの選択権」を生徒に保障することを,文部科学省に強く要求します。


▼文部科学省に求めること▼

学校における部活動のあり方が以下の通りになるよう,文部科学省が,日本全国すべての教育委員会に対して早急に指示・指導し,教育委員会に各学校へのはたらきかけをさせることを求めます。

「学校が生徒に部活動への入部を義務づけることを禁止し,生徒に部活動に入部する・入部しないの選択権を確実に保証すること。」

【署名をより効果的なものとするために】
お寄せいただいたコメントも,署名と一緒に提出します!
賛同していただく際に,コメントを添えていただけるとありがたいです。
さらに,差支えなければコメントにお立場を記していただけると,なおありがたいです。(「教師です」 「中学生です」 「高校生です」 「中学生の保護者です」 「一般人です」 など,自由に。) 

お立場ごとに分類して,確実にコメントを文科省に提出してきます。
(リンク先は前回の提出の報告)
※お立場の記入無しでのコメントやご賛同も大歓迎です!

誰にも知られずに非公開で賛同(署名)できます!!
・非公開で [ 賛同!] する方法(とても簡単です。)
・[ 賛同!]時にエラーが出てしまう場合の対策

【今後の予定】
さまざまな理由で,強制入部に近い状態になっている学校があります。それらの問題を是正するための署名も予定しています。

ぜひ,ホームページをチェックしてください。

提言 
  ※クリックで開閉

宛先
文部科学大臣 馳 浩 様
文部科学省 初等中等教育局 局長 小松 親次郎 様
文部科学省 初等中等教育局 財務課 課長 矢野 和彦 様
文部科学省 初等中等教育局 教育課程課 課長 合田 哲雄 様
文部科学省 スポーツ庁 政策課 課長 澤川 和宏 様
文部科学省 文化庁 長官 青柳 正規 様
文部科学省 科学技術・学術政策局 局長 伊藤 洋一 様
中央教育審議会 教育課程部会 部会長 無藤 隆 様


 学校が生徒に部活動への入部を義務づけていることによって起こる,生徒への不利益を解消するため,文部科学省から日本全国の各教育委員会へ,生徒に「部活動に入部する・入部しないの選択権」を与えるよう指導・指示することを求めます。

 また,学習指導要領の総則または解説に「学校は,生徒が自由に『部活動に入部する・入部しない』を選択できるようにすること。」という旨の文言を明記することを求めます。

 貴省から各教育委員会への指示としては,各教育委員会に現在部活動への加入を生徒に義務づけている学校を調査させた上で,該当する学校では「部活動入部希望調査票」を生徒に配布させ,その紙面上に「部活動に入部しない。」という選択欄を設けさせることで,生徒が自由に「部活動に入部する・入部しない」を選択できるようにするという方法が適切であると考えます。一例としてご検討下さい。

 学習指導要領において,部活動は「生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。」と定められています。

 学校が生徒に部活動への入部を義務づけることは,学習指導要領の定める「生徒の自主的,自発的な参加」という部活動の趣旨に違反しており,生徒の人権を尊重するという視点からも大きな問題です。

 しかしながら,岩手県の99%を筆頭に,全国各地で多くの学校が生徒に部活動への入部を義務づけているという調査結果があります。

 この調査結果は,「公に義務付けている自治体・学校」のみを示しています。たとえ公に義務付けていないとしても,事実上,生徒に入部を義務づけている学校が多く存在することから,調査結果は氷山の一角に過ぎません。問題は調査結果以上に深刻です。

 さらに,入部を義務づけている学校の割合の大小が問題の本質ということではありません。学習指導要領の趣旨や生徒の人権尊重の視点から,例え1校でも「部活動への入部の義務づけ」があってはなりません。

 しかしながら,各自治体や学校の裁量に任せていては,これまで部活動を実施・運営してきた慣習から,抜本的な改善は困難を極めます。現状では,多くの学校が積極的に全生徒を部活動に入部させ,また,入試では生徒の競技成績を各学校が評価対象としております。さらには,全国的に,学校の特色を打ち出すための材料として部活動が位置づいてしまっています。

 こうした背景からすれば,各自治体や学校の裁量・判断に任せてしまっては,一向に「部活動への入部の義務づけ」の悪しき慣習は是正されず,生徒の人権を保障することは叶いません。

 例えば,岩手県の一関市では,多くの学校が生徒に部活動への参加を義務づけていますが,市民の質問に対して一関市は

「市教委としては部活動の加入を強制しているものではない。生徒たちの自主的な組織である生徒会の規約などでいずれかの部に所属するように定めている。市教委が指導すべきことではない。」

という旨の回答をしており,部活動の指導要領の規定に反する「生徒の強制入部」の実態を是正していこうという姿勢は残念ながら見受けられません。

 そもそも,生徒への入部を義務づけるか否かは,子どもの人権を守るという立場から,各学校の裁量で判断して良いことではないものです。

 現状として,学校の「部活動への入部の義務づけ」によって,部活動への参加が苦になっている生徒も存在し,場合によっては心身に深刻なダメージを負ったり,不登校になったりする被害を受けている子どもたちもいます。

 また,部活動への入部の義務づけに加えて,部活動と連動した社会体育等への参加までもが半強制されている地域や学校もあります。社会体育が部活動の延長練習として機能し,夜間・休日に練習が行われているため,長時間かつ連日の練習によって生徒が全く休養をとれない状況を強要されてしまっています。

 そこで,ぜひとも貴省による積極的な指導・指示が必要となります。各教育委員会や各学校が行っている「部活動への入部の義務づけ」を,文部科学省がリーダーシップをとって規制・禁止させる必要があります。

 貴省からの指導・指示は,生徒の権利を保障するために動こうとする自治体・学校を強くバックアップすることとなり,生徒の人権を保障することに大きく貢献することとなります。

 日本全国の全ての学校の全ての部活動が,「生徒の自主的,自発的な参加によって行われる」という貴省が掲げている通りのものとなりますよう,文部科学省から各教育委員会に対して指導・指示し,各教育委員会に各学校へ通達させることを求めます。

 また,学習指導要領の総則または解説に「生徒が自由に『部活動に入部する・入部しない』を選択できるように留意する」旨を明記することを求めます。

 「部活動への入部の義務づけ」についての貴省のご見解について,以下①~⑦の質問事項について,文書回答を求めます。さらに,その回答を,貴省のホームページ上に掲載することを求めます。


▼質問事項▼
①学校が生徒に対して,部活動への入部を義務づけているという行為は,貴省の学習指導要領において「生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動について~」と定める部活動のありかたに反する行為であると当プロジェクトと署名者〇〇名は考えますが,貴省は「生徒に部活動への入部を義務づけること」は学習指導要領に定める部活動の趣旨に反するとお考えでしょうか。
 また,「生徒に部活動への入部を義務づけること」が部活動の趣旨に反することはないとお考えでしたら,それはどのような理由からでしょうか。

②教育課程外である部活動への入部を生徒に義務づけて,入部を希望しない生徒たちを拘束するという学校の行為は,人権尊重の立場から子どもの権利を侵害していると当プロジェクトと署名者○○名は考えますが,貴省はどのようにお考えでしょうか。
 また,「生徒に部活動への入部を義務づけること」が子どもの権利を侵害していないとお考えでしたら,それはどのような理由からでしょうか。

③貴省は教育委員会や学校の裁量で「生徒に部活動への入部を義務づけるか否か」を決めることができるとお考えでしょうか。
 また,決めることができるとお考えでしたら,それはどのような理由からでしょうか。

④岩手県一関市は,市民からの「部活動への入部の義務づけ」についての問い合わせに対して,「生徒に部活動への入部を義務づけるか否かは学校の裁量。市教委が指導することではない。」という旨の回答をするなど,市教委や学校に任せていては,「部活動への入部の義務づけ」の問題は解決しないという実態があります。事実,岩手県では99%の学校で「部活動への入部の義務づけ」が行われています。
 これらのことから,貴省がリーダーシップを発揮して早急に各自治体・学校にはたらきかけて「部活動への入部の義務づけ」を規制・禁止していく必要があると,当プロジェクトと署名者○○名は考えますが,貴省はどのようにお考えでしょうか?
 また,市教委や学校に任せていては「部活動への入部の義務づけ」が行われている学校が数多く存在するという実態がありながらも,貴省から各自治体に「部活動への入部の義務づけ」を禁止するよう指導する必要がないとお考えでしたら,それはどのような理由からでしょうか。

⑤生徒に部活動への入部を義務づけている学校の中には,「生徒会規約」に「いずれかの部活動に入部するものとする」という規則を設定している学校がありますが,このような「生徒会規約」があることについて,貴省はどのようにお考えでしょうか。
 また,そのような「生徒会規約」があることは問題ないとお考えでしたら,それはどのような理由からでしょうか?

⑥現在,「部活動への入部の義務づけ」によって苦しんでいる生徒たちがいますが,その生徒たちに対して助言をするとすれば,貴省はどのようなご助言をされますでしょうか。

⑦「部活動への入部の義務づけ」について,貴省はどのようなところが問題だとお考えでしょうか。
 また,具体的に「誰」が「どのようにして」解決していくべきだとお考えでしょうか。


【参照文献】
▽神谷拓「運動部活動の教育学入門」(2015)
▽中澤篤史・西島央・矢野博之・熊谷信司「中学校部活動の指導・運営の現状と次期指導要領に向けた課題に関する教育社会学的研究」『東京大学大学院教育学研究科紀要』48: 317-337. (2008)
▽一関市ホームページ(http://www.city.ichinoseki.iwate.jp/index.cfm/7,74048,c,html/74048/20160216-154545.pdf